鮎川エリア | キュレーター:島袋道浩

野口里佳

のぐち りか

Photo: Shimabuku

写真家。1971年生まれ。さいたま市出身。那覇市在住。1994年日本大学芸術学部写真学科卒業。大学在学中より写真作品の制作を始め、以来国内外で展覧会を中心に活動。
微視と巨視を行き来するような独自の視点、人間の謎に触れるような対象の選択、その透明な色彩と詩情豊かな表現力は国内外から高い評価を受け、写真の世界だけにとどまらず現代美術の国際展にも数多く参加している。主な個展に「予感 」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、香川、2001)、「飛ぶ夢を見た」(原美術館、東京、2004)、「光は未来に届く」(IZU PHOTO MUSEUM、静岡、2011〜2012)など。グループ展に「55th Carnegie International: Life on Mars」(ピッツバーグ、アメリカ、2008)、第21回シドニービエンナーレ: SUPERPOSITION: Art of Equilibrium and Engagerment」(2018)などがある。著書に『鳥を見る』(2001 P3 art and environment)、『この星』(2004 原美術館/アイコンギャラリー)、『太陽』(2009 IZU PHOTO MUSEUM )、『夜の星へ』(2016 IZU PHOTO MUSEUM )など。国立近代美術館(東京)、国立国際美術館(大阪)、グッゲンハイム美術館(ニューヨーク)、ポンピドゥー・センター(パリ)などに作品が収蔵されている。

展示作品

鮎川の道 | 虫 | 猿と桜

鮎川エリア  | F3

小さな生物の姿に向き合う

鮎川の道 | 虫 | 猿と桜

鮎川エリア  F3

MAP

小さな生物の姿に向き合う

「虫を怖がって、避けるのではなく、虫に向き合ってみようと思った」(野口里佳)
鮎川の町からコバルト荘跡地に向かう道路が、野口里佳が撮影に時間を費やした場所です。光と緑にあふれ、しばしば霧に覆われるその場所には鹿や雉などの動物だけでなく、蚊や蜂、ヒルなどの虫がたくさんいるため、野口はその虫たちからどうやって身を守るか、遠ざかるかについて頭を悩ませていました。ある日を境に野口はその虫たちと写真機を持って向き合ってみることにしたと言います。そしてそこにとらえられたのは野口に追われ逆に逃げていく熊ん蜂の姿や、風に吹かれながらも懸命に生きる小さな生物の姿でした。

鮎川の道 制作年:2018
虫 制作年:2019
猿と桜 制作年:2019
鑑賞可能時間
平日…10:00~16:00(15:30最終受付)
土日祝・8月13日~16日…10:00〜17:00(16:30最終受付)
作品の場所
鮎川集会場近くの木村商店
オフィシャル
ツアー
○ 牡鹿半島コース
パスポート
必須

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鮎川の穴

鮎川エリア  | F2

穴に着目した写真インスタレーション

鮎川の穴

鮎川エリア  F2

MAP

穴に着目した写真インスタレーション

「鮎川には4つの穴がある」と野口里佳はある日、話し始めました。地震以降、鮎川の下水管は分断され、町の4ヶ所の地点にある穴から1日に数回汲み取らなくてはならない日々が今も続いています。そのあまり人々が注目しない作業と働く人の姿を野口は追いかけました。

制作年:2019
鑑賞可能時間
平日…10:00~16:00(15:30最終受付)
土日祝・8月13日~16日…10:00〜17:00(16:30最終受付)
作品の場所
鮎川集会場近くの新聞屋建物とその前の空き地
オフィシャル
ツアー
○ 牡鹿半島コース
パスポート
必須

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